インフィード広告



カブトムシ

【虫図鑑】ヘラクレスレイディ

ヘラクレスオオカブトとは?

Dynastes Hercules lichyi

ヘラクレスオオカブトは、中南米に生息する大型の甲虫です。幼少時代はヘラクレスオオカブトを持っているだけでクラスの人気者になれるほどです(笑)そんなヘラクレスオオカブトは地域によって角や羽色、毛の量など特徴により13亜種に分けられています。大きくてたくましいヘラクレスの中には小型で可愛く格好いい種類がいます。下記、ヘラクレスリッキーはムシキングで馴染みのある人が多いのではないでしょうか?今回紹介するヘラクレスも新甲虫王者ムシキングで登場しています。今回紹介するヘラクレスは亜種レイディという種類です。

亜種:ヘラクレスレイディ

ヘラクレスレイディは、ヘラクレスの亜種名の中で最も小型になる種類です。他の亜種と大きく異なる点が、小型個体でも胸角と頭角の長さがほぼ等しい点です。小型個体ほどレイディの特徴は良く出ます。

  • 和名:ヘラクレスレイディ
  • 学名:Dynastes Hercules reidi
  • 体長:♂45~109mm ♀50~65mm
  • 産地:小アンティル諸島(セントルシア島、マルティニーク島)
  • 特徴:小型固体でも頭角と胸角の長さが同じで小型個体ほど他亜種との頭角発達の差がよく分かる
  • 寿命:羽化から10か月程度
  • 幼虫期間:15~24か月程度(♀は15カ月程度)
  • 相場:ヤフオク! 成虫ペア5000円前後
       ショップ  成虫ペア12000円前後(2020年現在)

特徴が似ている亜種:小楯板の形が似ているのはヘラクレスパスコアリ、ヘラクレスヘラクレス、ヘラクレスエクアトリアヌス

ヘラクレスレイディとバウドリー!?

レイディは2種類に分けられるという学術的な考えがあります。それがレイディとバウドリーです。専門書によっては別亜種だったり同一種類として紹介されはっきりしていません。一度、ヘラクレス・アルキデスとして、バウドリーとレイディが同じ亜種であるとする論文が提示されたことがありますが参考文献に不備があり取り下げられたことがあります。

バウドリーは国内で流通した記録がほとんど残っていません。
レイディが入荷される半年前に幼虫が入荷された噂がある程度です。
ですが、現地ではレイディもバウドリーも区別されることなく売買されていました。バウドリーは、国内にはすでに流通していないと考えるのが無難です。
現在、市場に出回るバウドリーが、本物のバウドリーであることを証明することは困難です。
マルティニーク島産であること、インブリードであることの2つの証明をする必要があります。
2005年以前からの15年以上の飼育データを保存しているブリーダーが全国に何人いるのか、、、

本当にマルティニーク島のバウドリーの子孫であるなら、10万円以上の価値があると思います。
レイディはヘラヘラやトリニダデンシスと混ぜられた個体も多く流通しています。
特徴がおかしい個体の流通が増えているのを悲しく思います(´・ω・`)

産地:小アンティル諸島

小アンティル諸島は、カリブ海の東端から東南端にかけて分布する島々です。レイディとバウドリーの大きな違いとして産地が挙げられます。セントルシア島で採取されるヘラクレスはレイディ、マルティニーク島で採取されるヘラクレスがバウドリーです。セントルシア島とマルティニーク島は向かい側の島で30Kmほどしか離れていません。マルティニーク島はセントルシア島とドミニカ島に挟まれています。ドミニカは原名亜種ヘラクレスの産地であり、ヘラクレス原名亜種とヘラクレスバウドリー、ヘラクレスレイディは亜種内でも非常に近い近縁種と思われます。交雑個体は小楯板の形やメスが混ざると判別できません。

小アンティル諸島(グアドループ、ドミニカ、マルティニーク、セントルシア)

特徴 :ヘラクレスレイディ

ヘラクレスレイディ(Dynastes Hercules reidi)_88mm(胸角厚み9.4mm)
  • ヘラクレスレイディ(Dynastes Hercules reidi)
  • 産地:小アンティル諸島(セントルシア島)
  • 特徴:頭角突起の数が1,2本
    胸角突起がバウドリーと比較して根元から離れている個体が多い

特徴 :ヘラクレスバウドリー

ヘラクレスレイディ(Dynastes Hercules reidi)バウドリータイプ_85mm(胸角厚み10.4mm)
  • ヘラクレスバウドリー(Dynastes Hercules baudrii)
  • 産地:小アンティル諸島(マルティニーク島)
  • 特徴:頭角が発達し、頭角突起の数が2~4本
    胸角が太く突起が基部に近い

産地:マルティニーク島は日本に入荷しているかわかりません。今回は、ヘラクレスバウドリーの特徴がよく出ているヘラクレスレイディ(バウドリータイプ)の画像を示しています。

特徴 :ヘラクレスレイディ(バウドリータイプ)

市場で良く出回るヘラクレスレイディ(バウドリータイプ)_83mm(胸角厚み8.2mm)

市場に出回っているヘラクレスレイディ(バウドリータイプ)は頭角突起が2本以上ある個体が多く、胸角の太さについて言及されている個体は稀です。個人的には胸角太さが10mm以上あると立派なバウドリータイプだと思います。

ヘラクレスレイディについて、深く知りたい方は以下の書籍をオススメします。

レイディとバウドリーの話は複雑な事情が多く、正確な学術論文などを読む必要がありそうです(-ω-)ヘラクレスレイディについて、詳しく知っている方はコメントで教えて下さい!

最後まで読んでいただきありがとうございます!

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA